2011/11/27

通奏低音の楽しみ

最近「通奏低音を勉強したい」と言って、私の所にレッスンに来られた方が何人かいます。すでにピアノや伴奏の経験はあるものの、さて「バロックの伴奏となるとどうしたらいいの?」といった具合で、いらっしゃいます。

世の中には、伴奏者用に和声をすべて書き込んだスコアなども売っていますが、それをそのまま弾くだけでは、正しくないということは分かっているんですよね。そう、本来通奏低音は、左手で弾くメロディーと和声の数字しか書いていないので、右手の部分は、その和声を読み、瞬時に即興して音を作っていかなければいけないんです。

で、私のところでは、数字付き低音を一から勉強して頂いています。
内容としては、音大生がやるような『音楽理論』を一から勉強することになり、ちょっと専門的なので、皆さん最初は、戸惑われます。五線紙に書き込んでいる時は「ウ〜ン。」と唸ったり、鍵盤上で何度も弾き直してみたり。(たいてい、皆しかめっ面です。)でも、そうやって、数ヶ月〜半年くらい、辛抱強くやっていくうちに、徐々に慣れてきて、いよいよ旋律楽器とアンサンブルできるようになると、やっと嬉しそうな表情を見せてくれます。

最初は、面倒な勉強が多くて大変ですが、興味をもった方は、ぜひ続けて勉強してみて下さいね。伴奏できるって、ほんとに楽しいものです。私はソロだけでなくて、アンサンブルできる楽器を選んで良かった!っていつも思っています。